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ラテン語のscientiaは、もともと知(=knowledge)という大きな意味の語だったそうだが、
19世紀以降に矮小化された(?)science(特にnatural science)
においては、
「普遍性」「客観性」「再現可能性」が必須の要件
と少なくとも僕らは教わってきた。
"Anything goes." 何でもかまわない。とFeyerabendは言ったけれど。
Paul K. Feyerabend: Against method: outline of an anarchistic theory of knowledge, 3rd ed., Verso, 1993.
物理学と同様の規範によって、人工知能研究も認知科学研究も支配される傾向がある。
「普遍性」「客観性」「再現可能性」
それでいいのだろうか?!
村上陽一郎によると、「文化において起こっているようなダイナミックな揺動的平衡を、文明それ自体としては、自己のなかに許し難い構造になっていると考えられる。」
村上陽一郎:
文明の死/文化の再生、
岩波書店、2006.
→
「科学」と「文化」は相容れないと考えるのが自然であろう。
客観 対 主観
普遍 対 局所
再現可能 対 一期一会
(ただし、「科学を受容する文化」の問題というのは、別に存在している。)
「技術」と「文化」の関係はどうだろうか?
あるいはまた、「21世紀の科学技術(?)」と「文化」はどうだろうか?
もともと、「技術」は、
「匠の技」などとして、「文化」とも深い関係を持っている。
たとえば、工芸、建築、造園、陶芸などを考えれば、それは明らかだろう。
堀は、人工知能の技術と文化の関係を考えたいと思っている。
© 2012, 2019 Koichi Hori
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